キャリア形成の在り方

医歯薬系の職業のなかで医師としてのキャリアを積むには大学病院や総合病院に所属して勤務医として働くことが必要です。これらの機関では何と言っても先端医療にいち早く触れることができますし、医療システムも充実しているのでさまざまな症例を取り扱うことによって研鑽を積むことができます。また付属の研究所の研究員となったり医学生の研修、指導にあたることによって自分で経験した症例を後進に伝える任務も果たすことになります。
先端医療を経験することはキャリア形成のメリットになると共にリスクも伴います。先端技術や新薬の使用には副作用の実績が少ないため、どのような状況でどれくらいの投与で安全なのか治験が済んで厚生労働省の承認を得ていると言っても明確にはまだ分かりません。また効果の程度も未知数です。そのような点で開業医が使い慣れた薬を処方してルティーン化した診察を行なっている方が医師として安定した業務に専念できるかも知れません。
開業医が町のホームドクターとして住民の医療に当たっているのも医師の在り方として看過することはできません。気軽に訪問でき診察してもらえる医院は日常生活を送る上で不可欠であり、特に大病院を嫌がる高齢者にとっては大変有難い存在です。
先端医療に携わっているから立派とは限りません。医師にもさまざな役割があり患者は目的に応じて選ぶことができますし医歯薬系の職業医師のキャリア形成の在り方も多種多様と言えましょう。

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